スパークリング・ハニー
こもりんにも、他の仲良しのみんなにも。
それから、たとえば他のクラスメイトたちにも。
よく話したことのない男の子たちですら、こんな気持ちになんてならないのに。
篠宮くんに、だけだ。
たとえば、篠宮くんが私のこのオーバー眉前髪を見て、笑い飛ばしてくれたとして、篠宮くんの笑顔を見られる、のはきっと嬉しいはずなのに。
複雑なところで、胸の奥がちくんとするのはどうしてだろう。
「あーあ、光莉がいやとか言うから、朝陽の心がえぐれてるよ今」
「そんな簡単にえぐれたりしないよ……!」
こもりんってば、篠宮くんの目の前で何を言う。
篠宮くんの代わりに私がつっこみを入れると。