スパークリング・ハニー
ほっと胸を撫で下ろして、「おじゃましましたー」と回れ右、教室に戻ろうとしたそのタイミングで。
「あれ、光莉?」
「はっ、こもりん……!」
「何してるの、こんなとこで」
怪訝な表情のこもりん。
私はええと、と言葉をつまらせたあと、慌てて笑ってごまかす。
「あははー、かくかくしかじかで」
だけどこもりんはやっぱり鋭くて、すぐさま私が右手に隠した紙ヒコーキに気づいた。
結局、私が紙ヒコーキを追ってここに来たことを白状することになる。
それを聞いたこもりんは呆れたように笑う。
ひとしきり笑った、そのあとで。
「よかったら、サッカー部の練習見てく?」
「えっ?!」
「教室戻ってもどうせ一緒でしょ。だったらここで見学して行きなよ」
「えっ」
「サッカー見るの、好きでしょ?」
「なんで知ってるの!?」
目を丸くすると、こもりんはまた軽く笑った。
「夏の大会応援しに来てくれた、あのときの光莉を見てればさすがに誰でも気づくよねー」
「そ、そっか」
「それで、見ていくでしょ?」
すでに確定事項のようにこもりんは言うけれど。