スパークリング・ハニー
「もう〜っ」
頬をふくらませつつ、結局自分でも笑ってしまう。
だって、心配してくれたって、とは思うものの、その必要がないのも事実だ。
むしろ、私が一人でまわるのが一番妥当じゃない?
夜の神社も、お化けも、そんなに怖いとおもうタイプじゃないもの。ひとりでも全然平気だ。
みんなもそれをわかっていて、言っているのである。
そうこうしているうちに、一組目のペアが懐中電灯を手に神社の鳥居をくぐっていく。
ちなみに各ペアに配られた懐中電灯も山田くんの持参物だよ。気合十分だ。
前のペアの背中が闇に溶けて見えなくなったら、次のペアがスタート。
私の前はこもりんたちのペアで、すぐ後ろは篠宮くんたちだ。
神社のなかからは、先に入っていたペアのちょっとした悲鳴なんかも聞こえてきて、雰囲気が出てきている。
気づけばこもりんたちは出発していて、次は私の番。
「よしっ」
こもりんたちの背中が見えなくなったのを合図に、ライトで鳥居の向こうを照らしながら足を踏み入れる────その前に。
「っ!?」