無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



「あら……冬花」


落ち着いた、とても綺麗な声。
長い髪を後ろで一つで簡単に束ねて、ピシッとしたスーツを着こなして。


気づけば1ヶ月以上、お母さんと顔を合わせていなければ会話もしていない。



「久しぶりね。元気そうでよかったわ」


本当はそんなこと思ってないくせにと、ひねくれたことしか思いつかない。


"久しぶり"だなんて。
これが親子の交わす会話だとは思えない。



後ろに佑都先輩がいると思うと、なんとも気まずい場面を見られてしまったというか…。


この重い空気を、どう軽くするか考えても、何も思いつかないに等しい。



すると、ずっとわたしの後ろで黙り込んでいた佑都先輩がわたしの隣に立ち、いきなり手をギュッと握ってきた。



とっさのことに驚きながら、佑都先輩の顔を見ると、ニコッと笑いながら、わたしのお母さんを見て。

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