無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
まるですべてを見透かされたような気がして、声がうまく出てこない。
「なんかさ、冬花ちゃんの家庭複雑そうに見えたから」
とても真剣な顔をしていて、いつものヘラヘラした態度とは違った。
すると突然、両手を広げて。
「ほら、おいでよ」
「いや、何してるんですか…」
「冬花ちゃんを抱きしめてあげようと思って」
怪しい目で佑都先輩を見てみれば、いつものように軽く笑いながら。
「ハグって気持ちが落ち着くし、
ストレス解消になるらしいよ?」
「先輩が言うと下心丸見えみたいですよ…」
「うわー、ひど。せっかく慰めてあげようと思ったのに」
すると急にベッドから立ち上がり、わたしの手を無理やり引いて、スポッと抱きしめられた。
さっきまで高ぶっていた感情は気づいたら、だいぶ落ち着いていた。
……温かい。
久しぶりに人の体温をこんな間近で感じた。