無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
グッと力を込めて、わたしを離さないように抱きしめる夏向の背中に腕を回す。
「そ、そんな……わたしじゃなくても……」
他の子がいるでしょ?と言おうとしたのに。
「やだよ……俺は冬花じゃないとダメ」
「っ……」
なんで、わたしじゃなきゃダメなの……?
夏向自身と、わたしが似た者同士だから?
「俺が冬花じゃなきゃダメなように、
冬花も俺じゃなきゃダメになればいいのに」
お互い求めあって、お互いがないとダメになるなんて、依存みたいなものじゃん……。
わたしは夏向がいなくなったらダメになるような子にはなりたくない……。
だから、ここで夏向を突き放す言葉を投げなくてはいけないのに。
「冬花のぜんぶくれたら、
俺のぜんぶ冬花にあげるから━━」
この言葉を信じなければよかったのに。
信じたからこそ、この先に待っている矛盾だらけの曖昧な関係が成り立つことはなかったのに……。
身体を離して、夏向の顔が少し傾いて近づいてくる。
そして、
唇が重なる寸前……。
ひとこと
「……ぜったい、離してやらない」