転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「リヒャルト様も、ですよ。リヒャルト様と皇妃様が同じご飯をおいしいねって言いながら食べるのが大事なんだから」

 ヴィオラの主張が、彼にはどう受け入れられたのかはわからないが、この宮に滞在することになったのなら、できる限りのことはしたい。

「それと、もうひとつ。君に頼るのはとても申し訳ないのだが――母上の目の前で毒見係が毒見することになっているが、なにかあったらすぐに教えてほしい」

「ああ、私の味覚に期待しているんですね。でも、無味無臭の毒物だったらわかりませんよ?」

 どうやらリヒャルトは、ヴィオラの舌に期待しているらしい。

(信頼してもらえるのは、嬉しいけど……)

「係が毒見したあとだから、そこまで心配する必要もないと思うんだ。俺が心配しているのは、本来ありえないものが食材に紛れていることだから」

「それなら、なんとかなるかもしれません。どっちにしても、毒見はしてもらってますもんね」

 ヴィオラの食事だって、毎回毒見係がきちんと毒見してから出されている。

 ヴィオラが作ったお菓子についても、最初のうちは、皇妃が見ている前で毒見係が毒見してからだった。

 それを嫌だと思ったことはない。

 今だって、皇妃の側にいる侍女が不安そうな目になれば、先にヴィオラが食べて見せることもある。たぶん、ヴィオラが思っている以上に、皇族や王族というのは危険にさらされているってことなんだろう。

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