転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「――あっ!」

 舌を噛みそうになっているのも忘れて、思わず声が出た。

 窓の外の様子を懸命にうかがうヴィオラの視線の先、護衛の騎士が何者かと激しく打ち合っている。矢が飛び交う音、剣が打ち合わされる音。怒声、悲鳴、馬のいななき。

「こ、このままでは……や、山道ですから……!」

 ニイファは、素早くヴィオラの隣に移動してきた。片方の手で扉の内側にある手すりを掴み、もう片方の手でヴィオラの肩をしっかりと抱いてくれる。

「ヴィオラ様……大丈夫です。ニイファがお守りします……」

 ニイファだって怖いだろうに気丈に、そう繰り返す。 けれど、馬車の揺れがいっそう激しくなったので、それ以上の会話は無理だった。

「――王女の馬車だ!」

「逃がすんじゃないぞ! 捕らえろ!」

「殿下をお守りしろ!」

「馬車だけはなんとしても守れ!」

 襲ってきた者達の声と、護衛の騎士達の声が聞こえてくる。

 王女の馬車と知って襲ってきた以上、相手はただの盗賊じゃない。

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