転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「君は、子供なんだからそこまで考えなくていい」

「私は、早く大人になりたいです。そうしたら、自分のできることがもっと増えると思うから」

 そう言いながら目を伏せる。

 せめて、あと三年早く生まれていればよかった。そうしたら、この気持ちをここまで後ろめたく思わないですんだだろうに。

 あと五年――あと五年早く生まれていれば。

 リヒャルトとは、ちょうどいい年の釣り合いだ。日本人の感性からしたらちょっと離れているけれど、王族の年齢差として考えれば問題ない範囲に収まっている。

(……何、考えているのよ)

 消そうとしたばかりの恋心は、あっという間により大きくなってくる。

 慌てて浮かんだ考えを打ち消した。年齢が釣り合っていたところで、リヒャルトの隣に立てるはずもないのに。

「母上がヴィオラに会いたがっていた。あとで見舞いに行ってもらえないか」

「大丈夫なんですか?」

「もう、毒物の影響はほとんどないからな。明日にはベッドから出られると思う」

「そうします」

 皇妃には、この宮に滞在させてもらうお礼も言わなければならない。



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