転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
今、この皇宮に送り込まれている王族貴族のうち、王族や令嬢といったリヒャルトの結婚相手となりうる女性は十名以上いるのだ。
トロネディア王国の女性をリヒャルトの妃に押し込みたいのであれば、ティアンネ妃が皇妃となっていた方が有利だ。
ティアンネ妃が果たせなかったことを、その次の代で果たす。そのためにも、まずは皇妃になる必要があった。
それがセスが行動を起こした理由だ。
「――お前は、半分は帝国の人間なんだけどな」
「殿下に対する忠誠心も嘘ではありませんでしたよ。もし、戦場に出ることがあれば――相手がわが祖国でなければ、全力でお守りさせていただきました」
セスが背負っている者は、あまりにも重かったのかもしれない。不意にヴィオラはそう思う。
セスの父親であるリンデルトは、ティアンネ妃の輿入れに際してこちらの国に来た人間だ。
たまたま帝国貴族の娘と縁組することになり、帝国貴族の地位も得たわけであるけれど、外国からやってきた彼に対する風当たりは、そうとう強かったのかもしれない。 ――ヴィオラが思っている以上に。
「剣を引け、セス。今なら、まだお前の処分に口をきいてやることができる。俺の警護の座からは外れても、他にお前の能力を役立てられるところが――」
「あなたはわかっていない!」
その鋭い剣の一撃は、ヴィオラの目には光が走ったようにしか見えなかった。ほの暗い部屋の中、むき出しになった剣の刃だけがわずかな光を反射して煌めく。
そのきらめきを、なんてことないみたいにリヒャルトは受け止めていた。
トロネディア王国の女性をリヒャルトの妃に押し込みたいのであれば、ティアンネ妃が皇妃となっていた方が有利だ。
ティアンネ妃が果たせなかったことを、その次の代で果たす。そのためにも、まずは皇妃になる必要があった。
それがセスが行動を起こした理由だ。
「――お前は、半分は帝国の人間なんだけどな」
「殿下に対する忠誠心も嘘ではありませんでしたよ。もし、戦場に出ることがあれば――相手がわが祖国でなければ、全力でお守りさせていただきました」
セスが背負っている者は、あまりにも重かったのかもしれない。不意にヴィオラはそう思う。
セスの父親であるリンデルトは、ティアンネ妃の輿入れに際してこちらの国に来た人間だ。
たまたま帝国貴族の娘と縁組することになり、帝国貴族の地位も得たわけであるけれど、外国からやってきた彼に対する風当たりは、そうとう強かったのかもしれない。 ――ヴィオラが思っている以上に。
「剣を引け、セス。今なら、まだお前の処分に口をきいてやることができる。俺の警護の座からは外れても、他にお前の能力を役立てられるところが――」
「あなたはわかっていない!」
その鋭い剣の一撃は、ヴィオラの目には光が走ったようにしか見えなかった。ほの暗い部屋の中、むき出しになった剣の刃だけがわずかな光を反射して煌めく。
そのきらめきを、なんてことないみたいにリヒャルトは受け止めていた。