転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「ニイファ、ヴィオラ姫の支度をしてくれ。今日は風が冷たいから、ドレスの上に一枚羽織っておいた方がいい」
「かしこまりました」
リヒャルトへの反抗心はまだ少し残っているみたいで声は固いけれど、ニイファは丁寧に頭を下げる。
慌てて外出用のドレスに着替えたヴィオラは、上からふわっとマントを羽織った。
そうして、出かける支度が整った後のことだった。
「え? リヒャルト様の前、ですか?」
「そうだ。馬車よりこの方が早いだろう」
(……聞いてない……!)
心の中で叫んだけれど、もう遅かった。
あまり目立たないようにしようと思っていたのに、これだ。
リヒャルトに抱えられて馬に乗るなんて目立って仕方ない気もする。
けれど、彼の厚意を無駄にするわけにもいかなくて……。
混乱している間に、リヒャルトに抱え上げられ、気がついたら鞍に横座りにさせられている。
スカートだから、馬にまたがらせるわけにもいかないということなのだろう。
(いや、わかるんだけど……わかるんだけど、これってどうなんだろう……でも、そうか、リヒャルト様にとっては、私は子供、だし……!)
彼氏の一人や二人いればまた違ったのだろうけれど、前世でも、男子と密着する機会なんてなかった。せいぜい体育祭でのフォークダンスくらいか。
「かしこまりました」
リヒャルトへの反抗心はまだ少し残っているみたいで声は固いけれど、ニイファは丁寧に頭を下げる。
慌てて外出用のドレスに着替えたヴィオラは、上からふわっとマントを羽織った。
そうして、出かける支度が整った後のことだった。
「え? リヒャルト様の前、ですか?」
「そうだ。馬車よりこの方が早いだろう」
(……聞いてない……!)
心の中で叫んだけれど、もう遅かった。
あまり目立たないようにしようと思っていたのに、これだ。
リヒャルトに抱えられて馬に乗るなんて目立って仕方ない気もする。
けれど、彼の厚意を無駄にするわけにもいかなくて……。
混乱している間に、リヒャルトに抱え上げられ、気がついたら鞍に横座りにさせられている。
スカートだから、馬にまたがらせるわけにもいかないということなのだろう。
(いや、わかるんだけど……わかるんだけど、これってどうなんだろう……でも、そうか、リヒャルト様にとっては、私は子供、だし……!)
彼氏の一人や二人いればまた違ったのだろうけれど、前世でも、男子と密着する機会なんてなかった。せいぜい体育祭でのフォークダンスくらいか。