転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「どうした、セス。午後は自由にしていいと言ったはずだが」
「――殿下。ミナホ国からの貢物が届いたのですが……」
セスと呼ばれた青年は、リヒャルトと同じくらいの年齢だろうか。明るい茶色の髪は癖が強いようで、渦を巻き、あちこち思い思いに跳ねている。同じ色の瞳はくるくるとよく動き、彼の感情を如実に表していた。
一言でいうならば、今の彼はとても動揺しているとヴィオラにもありありとわかる。
「ああ、ヴィオラ。昨日は名前を言っていなかったな。こちらは、セス・ジェリエン――俺の護衛騎士だ」
「セスとお呼びください。殿下は、皇宮の中では護衛は不要とおっしゃるので、俺の役目はほとんどないも同然なんですよ」
愉快そうに目をきらめかせながら、セスは胸に手を当て、ヴィオラの前で正式な騎士の礼をする。その礼に手を差し伸べ、自分の手を取るように促すと、彼はゆっくりとその手に口づけた。
一人前の淑女に対する扱いに、耳がかっと熱くなる。
まだ、子供扱いで十分なのに――。
(こういうのに、ちょっとだけ憧れてたのは否定しないけど!)
この世に生を受けて十二年。
日陰で暮らすことを強いられていたとはいえ、ヴィオラも王女だ。こうやって、正式な扱いを受けるということに憧れを持っていた。
「――殿下。ミナホ国からの貢物が届いたのですが……」
セスと呼ばれた青年は、リヒャルトと同じくらいの年齢だろうか。明るい茶色の髪は癖が強いようで、渦を巻き、あちこち思い思いに跳ねている。同じ色の瞳はくるくるとよく動き、彼の感情を如実に表していた。
一言でいうならば、今の彼はとても動揺しているとヴィオラにもありありとわかる。
「ああ、ヴィオラ。昨日は名前を言っていなかったな。こちらは、セス・ジェリエン――俺の護衛騎士だ」
「セスとお呼びください。殿下は、皇宮の中では護衛は不要とおっしゃるので、俺の役目はほとんどないも同然なんですよ」
愉快そうに目をきらめかせながら、セスは胸に手を当て、ヴィオラの前で正式な騎士の礼をする。その礼に手を差し伸べ、自分の手を取るように促すと、彼はゆっくりとその手に口づけた。
一人前の淑女に対する扱いに、耳がかっと熱くなる。
まだ、子供扱いで十分なのに――。
(こういうのに、ちょっとだけ憧れてたのは否定しないけど!)
この世に生を受けて十二年。
日陰で暮らすことを強いられていたとはいえ、ヴィオラも王女だ。こうやって、正式な扱いを受けるということに憧れを持っていた。