転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「なるほど、このように使うのですな。これは騎士団の厨房でいただきましょう。重宝しそうだ」

「これから寒くなりますから、身体を温めるスープを作るのにいいかもしれません」

 料理人達にとって、常備しておくべき調味料だと判断されたみたいだ。

「あと、クリームチーズを数日漬けてもおいしいかもしれません。父が……いえ、そうするとおいしいって、どこかで読んだのを思い出しました。お酒に合うそうですよ」

 クリームチーズを味噌漬けにしたものは、前世での父が好んだつまみだった。

 自分の家でクリームチーズを漬け込んで、晩酌を楽しんでいる顔を思い出す。日本酒でも焼酎でもワインでも合うと言っていたけれど、一番好きなのは辛口の日本酒との組み合わせだった。

(ミナホ国……か……どんな人達が住んでいるんだろう……?)

 味噌があったのなら、ミナホ国の食文化は、日本にだいぶ近い気がする。

 特に和食大好きというわけでもなかったけれど、久しぶりに和食が食べたくなった。

「お手数おかけしました、ヴィオラ様。ミナホ国の使者は、説明するのを忘れて帰ってしまったようで……」

 リンデルトが深々と頭を下げる。一国の使者が、献上品の説明をするのを忘れて帰るなんて、めったにないミスだ。

「そういうこともあるんですね」

「正式に国交を開くのは初めてですからねぇ……なかなか難しいのです。言葉も通じませんから」

 海の向こうの国ということで、言語もだいぶ異なるのだそうだ。そんなわけで、これからミナホ国の言葉を学んで通訳を育てる必要も出てくるかもしれない。

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