私だけの場所。
夜、花火をすることになって花火やるやるの線香花火対戦をやることになった。
夕飯を食べる少し前に仲良くなってキャッキャッはしゃぐ双子ちゃんと千夏を見ながらもロウソクに火をつけて、3人を呼ぶ。
「せーの。で付けるよ?」
そう言った楓さんの言葉に頷きせーの。という掛け声とともに火をつける。ぱちぱちと弾ける火花を眺めていれば隣にいた先生…渡辺さんが、話しかけてくる。
「なぁ、知ってるか?」
「何をですか?」
「線香花火、一番最後まで消えなかったやつは……一つだけ願いが叶うって言うジンクス。」
なんて、火花を見ながらも真剣な顔で言う先生の顔を見る。
「まぁ、きっとあいつが面白半分で作った話なんだろうけどな。神崎、お前なら何を願う」
「……逆に先……隼人ちゃんは何を願うんですか?」
そう聞いたら先生はちらっと私を見てニヤリと笑う。
「ここは教師っぽいこと言っとけば株上がる?」
「……それはどうですかね。まぁ、株が上がるかどうかは捨てといて、聞かせてくださいよ。」
「……いや、願い事だろ?口に出して言うもんじゃねーし?」
「ずるい……」
なんて、睨めば先生は微笑み私の頭を撫でる……
「お前は、なんなんだよ。」
「私ですか?私は……ずっとココに居れますように。ですかね?」
「……ここって……このキャンプ場?」
なんて、笑いながら言う先生を睨めば。そう睨むな、冗談だ。と笑って口を開く。
「彼氏と上手くいってないのか?」
「なんですか?恋愛相談ですか?先生とそんな話しする日が来るなんて……先生、保健室の先生志望なんですね?生徒の心のケア見たいな?」
なんて言えばデコピンされて……いつの間にか私の花火の火は消えていた。