隠れ蓑〜Another story〜


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「ねぇっ!晶帆!!今日飲み行かない?明日休みでしょ?いつものとこで!!」





たまたま通りかかったロビーで絨毯を掃除している親友の姿が目に入って、駆け寄って声を掛けた。

すると私に気づいた彼女は、申し訳なさそうに笑った。






「莉子ちゃん、ごめんね?今日は津川さんと夜出かける約束してて、、、。」

「先約かぁ〜。じゃあ、また今度っ!あ、山口ちゃん誘おうかな。」

「うん、また誘って?そう言えば最近、真美ちゃんの事〝山口ちゃん〟って呼んでるよね?少し前まではさん付けだったのに。いつのまにか仲良くなったの?」

「あー、、まぁね?」






少しの変化にも気づく親友には、本当隠し事できないなっと思った。

受付で働く親友の姿を今も見れるのは、彼女の隣で楽しそうに仕事をする山口ちゃんのお陰だ。





彼女の行動力と覚悟には、驚かされた。

本来なら受付から離れ、違う部署に異動が決まっていた晶帆を引き止めることに成功したのは紛れもなく彼女の直属の後輩であった山口ちゃんなのだから。




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