隠れ蓑〜Another story〜
私の気持ちが届いたのか、1つため息をついてから普段の口調で言葉を発した。
「はいはい、本当莉子ちゃんはクールだね。それで?俺は呼んでもらえるのかな?その女子会に。」
「呼ぶわけ無いじゃないですか?柿本さんは男なんですから。もしかしてまだ諦めてなかったんですか?未練がましいですよ。いい加減に諦めて次に行って下さい。」
「そりゃあわよくば、、ては思ってるのは事実だけど〜?ほら、可愛い女子3人だけで飲み会なんて危険じゃん。俺が絡んでくる輩から守ってあげるからさー。ね!いいでしょ?」
「駄目です。私が許可だしたって津川さんに知れたら怒られるのは私なんですから、本当にやめて下さい。迷惑です。」
「相変わらず、手厳しい〜〜。」
コントのような掛け合いもできるようになった間柄に、なったのも最近の事だ。
彼は柿本 光。
人気ファッションブランドのカリスマデザイナー兼社長で、歳は津川さんと同じ31歳。
津川さんとは幼馴染のような関係で、ここ大手生命保険会社の大口のお客様でもある。