隠れ蓑〜Another story〜
「ま、真美ちゃん!落ち着いて?私は大丈夫だから。ね?」
今にも掴みかからんとする真美ちゃんを必死になだめるが、周囲が受付の異変に気付き何事かとザワザワと騒がしくなる。
これ以上騒ぎになるとマズイと思い、顔を切り替えて淡々とした口調で神田さんに言葉を掛ける。
「、、神田様。今は業務中です。これ以上、プライベートの事はお答えしかねます。、、今日の所はお引き取り下さい。」
「じゃあ業務時間外に時間を作ってくれる?それなら今日は帰るよ。」
「っ、、ですからっ、、それも出来ません!!」
「じゃあ俺も帰らないよ。いい返事が貰えるまでここを離れない。」
ここまで強い口調で言っても、一向に受付から離れない神田さんに困り果ててしまう。
一体どうすればいいの?
「どんなに言われようとも、、私の意思は変わりません。一体、どうしたら諦めていただけるんですか、、、?」
小さく呟くと神田さんはゆっくりと手を伸ばし、私の髪に触れた。
「西村さんが私のモノになるか、、もしくは貴方が誰かと結婚したら潔く諦めますよ?でも、、、後者はないでしょう?ならば貴方の選択肢は1つですよ。」
そう言って口角を上げる仕草に、ゾクリと鳥肌が立つ。
あまりの恐怖に目を強く閉じる。
怖いっ、、!
ここから逃げ出したい。
そう思った時だった。