隠れ蓑〜Another story〜
神田さんのいう〝そういう事〟というのが何を指しているのかその視線で分かった。
確かに30前後の男女が本気で想い合っていて、尚且つ3年間もその関係が続いたのならば当然その先には〝結婚〟という二文字があるだろう。
しかし私達は本当の恋人同士になって間もない。
だが〝偽りの恋人 〟の事を知らない人から言えば未だ結婚に踏み切れないのは本気じゃないからだと捉えてられてもおかしくない。
「、、例え、、、彼が本気じゃなくても私は彼が本気で好きですから、彼以外の男性とお付き合いすることは出来ません。」
神田さんを見つめてそう答えれば、呆れた表情を浮かべた神田さん。
「西村さん、そんな意固地にならないで下さい。男女の出会いなんていくらでもあるんですよ。特に貴方のような人はなおさらだ。それなのに相手は本気じゃないような1人の男に熱を上げていても時間の無駄だと思いませんか?女性は、幾つになっても子孫を残せる男と違ってタイムリミットがある。それならば、そんな男は見切りをつけて次に進むべきです。、、私はお試しでも二股でも構いませんよ?」
「なっ!?先輩は二股なんて絶対にしませんっ!!馬鹿にしないで下さいっ、、、!!」
隣で黙っていた真美ちゃんが、神田さんの言葉に興奮したように声を上げた。