隠れ蓑〜Another story〜
その女の背後を冷たい目で眺めていると、圭が呟いた。
「、、芹香。正直助かった。」
先程よりと打って変わって柔らかい表情の圭に一瞬ドキッとしたものの、冷静に言葉を掛けた。
「はいはい、どういたしまして。同期のよしみで助けてあげたのよ?本当、毎度毎度飽きないわね。いい加減、適当に女抱くの辞めなさいよ。、、そのうち刺されるわよ?」
「誘われたから乗ったまでだ。まぁ、もし刺されたら救急車頼むわ。同期のよしみで。」
「本っ当馬鹿ね!!」
肩を強めに叩くと、呆れたように笑った。
そんな姿にもトキめいてしまう。
「あぁ。それはそうと、これからいつもの居酒屋いかね?飲みたい気分だから付き合えよ。同期のよしみで。」
「、、アンタの奢りならね?」
本当に狡くて残酷なオトコ。
感情を隠して側にいる私の気持ちなんて、何にも知らないくせに。
この男は私の心を離さない。
最低、最悪な私の好きな人。