隠れ蓑〜Another story〜
ようやく解放された唇。
少し息の上がった彼がこちらをじっと見ていて、その姿に全身がゾクゾク震える。
「全力で、、って俺言ったよね?ごめん、、もうやめられないから。」
小さく呟いた彼は、軽々と私を持ち上げ寝室の方へと向かった。
「やっ、、!?圭くんっ、、?」
ベットにゆっくり降ろされて、無言で服に手を掛けられた。
もう子供じゃない。
次の展開だって分かってる。
それに経験だってある。
それでも不安が頭をよぎる。
彼に抱かれるのが嫌なんじゃない。
寧ろ、、もっと触れてほしいと思った。
でも私は不感症。
彼に抱かれればそれがバレてしまう。
夜の相手だってまともに務まらない、、女として欠陥品な私が彼の〝偽りの恋人〟を続けられる訳がない。
そんな私の情けない表情を見た彼が、一瞬動きを止めた。
「、、そんな泣きそうな顔しないで、、晶帆、、。俺の事が嫌いなら止める。でも、、、もし、、嫌いじゃないなら、、俺を受け入れて、、、。」
彼の泣きそうな切ない声が耳に響いて、彼の顔に手を伸ばした。
そんな泣きそうな顔しないで、、、。
私はどんな貴方でも受け入れられるから、、。
そう想いを込めて。