剛力家の三兄弟

剛力家へ帰ると、出迎えてくれた美代子から、“皆様方お食事されずにお待ちになっておられます”と真奈美は言われた。

ん?皆様方?

急ぎダイニングへ向かうと、そこには剛力家当主夫妻と、憲剛と明憲それから、禎憲までいた。

えーなんで?
憲剛さんは兎も角、私より先に明憲さんや禎憲さんまでもが帰ってるの?

驚きで声の出ない、真奈美の気持ちを察してか、真奈美の帰った後、直ぐに明憲は事務所に戻って来て、禎憲と一緒に車で帰って来たと、真奈美に明憲が教えた。

はぁ…そうですか…?

真奈美は、タクシーに乗ったものの、お金の無駄遣いをしたく無い為、駅で降り電車を乗り継いで帰って来たのだ。その為、時計はもう直ぐ21時を指すところだった。

「…連絡もしないで遅くなり、申し訳有りませんでした。直ぐお食事をお持ちします…」

一礼してダイニングを出ようとしたところで、普段ほとんど話さない、三兄弟の父親である、当主が言葉を発した。




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