剛力家の三兄弟

その後も、憲剛は真奈美の怒りなど気にする事も無く、店員にコーヒーを2つ頼んでいた。

「ここのコーヒー美味しいから、真奈美ちゃんも飲んでみたら?」

なにが真奈美ちゃんだ!?

「その気持ち悪い呼び方、しないでくれます?」

「良いじゃん真奈美ちゃんって呼んでも?それよりほらコーヒー飲んでみなって!禎憲の何処のコーヒーに負けないくらい美味しいよ?」

きっと、美味しいだろうけど、周りから注目を集めていて、コーヒーを味わう余裕などありゃしない。

スマホで時間を確認し、「そろそろ行こうか?」と言う憲剛と一緒にカフェを出ると、そのままタクシーに乗り、映画は観る事なく帰って来た。

憲剛さんは、初めから私と映画など、観るつもりなど無かったんだ。
彼女との事を終わらせる為の道具として、デートなどと嘘をついて、私をあのカフェへ連れて行きたかったんだよね?

別に憲剛さんと映画を見たかったわけじゃないけど、道具に使われたと思うと腹が立つ!

いつかきっと、この借りは返す!と心に決めた真奈美だった。





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