剛力家の三兄弟
「はぁ!?
なに言い出すんですか!?
勝ってな事言わないで!」
「その提案、剛力家当主として認める!」
「「「ちょっと待った!」」」
当主の決断に真奈美同様、異議を唱える三兄弟。
だが、真奈美の思いと、三兄弟の思いは違う様だった。
「真奈美を養子にする事、俺は絶対反対する!」と禎憲が言うと、明憲と憲剛は、禎憲の異議に賛同した。
「養子なんかにしたら、俺達真奈美と結婚できないだろ?」
「そうです!異議・・はぁ?」
結婚出来ない…て?
「異議は認めない」
「えっ?どうしてですか⁉︎ ドラマの裁判だって」
「だが、異議のある者は、60日以内に、異議申し立てを行う様に!
本日の審議はここで終わることにする。さぁ食事にしようか?あっその前に、法子、話がある。書斎に来なさい」
ふざけないで!
この状態で食事なんて出来るわけないじゃん!
「ちょっと、待ってよ!」
真奈美の訴えも聞き入れられず、当主夫妻はダイニングルームを出て行った。
真奈美は閉ざされたドアに向かって、尚も訴え続けた。