剛力家の三兄弟

この人…
もしかして私を未成年の家出娘と勘違いしてる?

真奈美は童顔で、合コンに参加しても、いまだに高校生に間違われるくらいだ。
いや、高校生ならまだいい方で、中学生に間違われた事もある。

「あの…あなた勘違いしてます。私、未成年じゃありませんよ?」

真奈美が何度も大人だと言っても、信じて貰えず、男はいつまでも真奈美に疑いの目を向ける。

どうしよう?
どうにかして誤解を説かないとだよね?
えーと身分証明書は…

車の免許を持っていない真奈美は、顔写真の付いた身分証明書といったら、返し忘れた社員証しか無い。
鞄からそれを出し見せると、男はやっと信じてくれた。

「なんだ社会人か?それならそうと、早く言えよ!」

いや、ずっと言ってましたけど?

「じゃ、大丈夫だな?気をつけて」

男は掴んでいた真奈美の手を離し、背中を向けて歩いて行く。

いや、大丈夫じゃない!
全然大丈夫じゃないの!

「ちょっちょっと待って下さい!全然大丈夫じゃないです!実は私困っていて…」

真奈美は縋る思いで、今度は真奈美が刑事の腕を掴んだ。

「困ってるなら交番にでも行ってよ?俺、忙しいからじゃーね?」

刑事は真奈美の掴んでる手を冷たくも振り払おうとする。

「ちょっと!困ってる人を助けるのが警察でしょっ!?そんな態度で良いと思ってるの!?
私達の税金で雇われてるくせに!」

「・・・あのね?俺は刑事課なの!今日は少年課の手伝いに駆り出されてるけど、あんたにかまけてる暇はないの!殺人や強盗事件だとかなら話は聞くけど?」




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