恋愛スイーツ

七海side






「早く〜♪七海の幼なじみってどんな人なの?教えてよ!この高校の人?
ねえ、そーなの??」




葉月は目を輝かせて、奏のことを聞いてくる。



正直、今はあまり奏の話をしたくはない……


でも口を滑らせたのは、あたしだ。




と思っていると。





「なーなーみちゃーん!!!!」



知らない男のコが、ドアのところから
あたしの名前を呼んでいる。



ななみってあたししか
いないよ……ね?




そう不思議に思ってると




「ねえ!もしかして今七海のこと呼んだ人??
幼なじみ?そうなの??

うわ〜!イケメンだよ!!」




と葉月はあたしの肩をばしばし叩きながら
言う。




「違うよー。てか知り合いでもないし。なんなんだろ……」




そう思って
葉月いわくイケメン君の
隣にいる人の顔を見てみると




「……奏。」




それは奏だった。




「奏?……え?もしかして、その隣のイケメン君が、七海の幼なじみ??」





と葉月がまた聞いてきたので




「……そうだよ。でも朝喧嘩しちゃったから
気まずいの……。」





とあたしが言うと




「じゃあもしかしたら、そのことを謝りに来たんじゃない??
行って来れば?なな。」




と東矢が言ってくれた。




「そうだよ。行ってきなよ。なな。まだ時間あるし」




遼もそう言ってくれた。



たしかに今のままでは、状況は悪くなるいっぽうだ。




「……うん。じゃあ行ってくるね!!」




と席を立ち上がろうとすると



「ついでに自分の気持ち伝えるってのもアリだよ。
がんばりな。」




と葉月に言われてしまった。



きっとあたしの態度を見て、葉月は気付いたのだろう。




あたしが奏に

恋をしていると―――……





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