千年愛歌
途中でつっかえることなく、すらすらとかぐやさんは言った。

かぐやさんが言い終えた後、先生は満面の笑みで「合格!百点だな!」と言った。

かぐやさんは安心したような表情で席に戻る。その様子まで、クラスメートは目に焼き付けていた。

「すごい…」

俺の呟きが聞こえたのか、かぐやさんが俺をちらりと見て微笑む。

俺はかぐやさんほどすらすらと言うことはできなかったが、何とかテストを終えた。



「かぐや姫、うまかったなぁ…」

友達が授業が終わった後、俺に話しかけてきた。

「うん!本当にすごい!お前も見習えよ〜!」

「何だよそれ!お前、俺と同じくらいの評価だろ!?」

次の授業は体育だ。俺たちは急いで着替え、体育館へと向かう。俺の得意なバスケだ。

しかし、俺は水筒を忘れてきたことに途中で気づいた。水筒無しでは困る。汗を大量にかき、水分が体からなくなっていくからだ。

「ちょっと先に行ってて。水筒取ってくる」

「了解!」

俺は教室へと走る。しかし、教室に近づくにつれて、廊下が騒がしいことに気がついた。

「海炎!どうしよう!かぐやさんが倒れちゃった…」

廊下を走ってきたクラスメートの女子が、慌てながら言う。
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