ただ愛してるだけ
彼の手で、丸裸にされた私は、どんどん彼の世界にはまっていった。

彼が服を脱ぐと、引き締まった身体が、目の前に現れた。

「ああ、だって恥ずかしい……」

「すごく嬉しいよ。夕陽さんの、そんな姿を見る事ができるなんて。」


こんなはずじゃなかったって、思っている?

ううん。

彼と出会った時から、こうなる運命だったような気がする。


身体を重ね合わせた時に、彼の熱が伝わって来て、その熱で溶けてしまいそうだった。

「夕陽さん。」

「慶人君。」

彼の切ない表情を見て、私も胸がきゅんとなる。


三十路を過ぎた女優が、アイドル相手に何溺れてるんだって、笑われてもいい。

彼と分かち合った温もりは、確かなものだから。
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