星と太陽に魔法の歌を
7月も中旬になり、僕と美影と千晴は街を歩いていた。
「美影、氷翠と瑠梨は仲直り出来たの?」
僕は、気になったことを問いかけた。美影は「うん。出来たよ」と微笑んだ。
「良かった…」
僕は、安堵のため息をつく。千晴も安心したような顔で美影を見ていた。
「……さて、もうすぐで夏休みに入るんだけど」
僕は千晴を見つめる。千晴も僕を見つめ返した。
「長い夏休み、何をして過ごそう…」
セミの大合唱を聞きながら、僕は深いため息をつく。にじみ出てくる汗を腕で拭い、空を見上げた。
「仕方ない…魔法の復習とか修行とかするかな……」