ノンフィクションにご注意を

久し振りにちゃんと溝渕と目が合って、学校内にいるのに爽やかなそよ風が体をまとっているかの様な感覚になる。


「今までよそよそしい態度とっちゃってごめんね？暁深とららとも約束してるし、もう本当に許斐君と向き合う覚悟出来たから！だから……ドンと来て下さい！」


真っ直ぐな瞳でスパッと言い切った溝渕に、数秒間瞬きを繰り返すオレ。


「えっ、あっ、えっと！！今のは決して“私は愛されて当たり前”とか思ってるワケじゃなくて……っ」


「あーーー…うん。分かってるよ溝渕。お前が何を言いたかったのかは、きちんと伝わってるから………落ちつけ」