ノンフィクションにご注意を
2人の言う通り、溝渕は恋愛だーー美少年だーーにはあまり興味が無いらしい。


時々東海林と佐渡と会話しているのがチラッと耳に入っても、溝渕の口から出てくるのは7割方マンガやアニメの話。


さっきオレが宿題教えてやろうかと話しかけて頼って来たのも、ただ単に“宿題終わらせたい…!”という気持ちが強かったからだろう。


オレは溝渕だから助けたのに……オレの魂胆も、想いも、溝渕にはまるで届かない。


「早くどうにかしないとな………なぁ、知早、後一応時雨」


「まぁなぁ……」


「オイ礼於、なんでオレには『一応』が付いてるんだよ」
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