御曹司は偽婚約者を独占したい
 


「──美咲、愛してる」


それは、身も心もとろけるような、極上の愛。

温かい腕に抱かれて眠った私が翌朝目を覚ましたら、窓から差し込む朝日は、いつもよりも眩しくて──。


「え……?」

「……それも、渡すのは生涯、君だけだ」


左手の薬指では、エンゲージリングが、キラキラと輝いていた。

朝日よりも眩しく輝くこの光と彼の笑顔を、私は生涯、忘れることはないだろう。

 
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