【短編】ホワイトデーには花束を、オレンジデーには甘いキスを(三人称)
翌朝、佳織はドアの閉まる音で目が覚めた。レースのカーテンから踊るようにこぼれる光、高い天井、ふんわりとした布団。そうだ、ここは自宅ではなかった。課長に連れてこられたホテル。隣のベッドは軽く乱された形跡はあったが、課長は横たわってはいなかった。
佳織はゆっくりと起き上がり、あたりを見回す。昨夜課長が作業していたデスクにはパソコンはなく、代わりにメモが置かれていた。
”先に出る。慌てずゆっくり出社していい"
フレックスだから10時までにオフィスに行けばいい、疲れている佳織に課長は気遣ってくれたのだ。
自宅に帰るほどの時間がなかったので、9時に開店する量販店に行き、下着とブラウスを購入し、試着室で着替えさせてもらった。鞄に忍ばせていたエアコン対策用のストールを羽織り、出社する。誰ひとり佳織の朝帰りに気づく者はなく、佳織は胸をなで下ろした。
佳織はゆっくりと起き上がり、あたりを見回す。昨夜課長が作業していたデスクにはパソコンはなく、代わりにメモが置かれていた。
”先に出る。慌てずゆっくり出社していい"
フレックスだから10時までにオフィスに行けばいい、疲れている佳織に課長は気遣ってくれたのだ。
自宅に帰るほどの時間がなかったので、9時に開店する量販店に行き、下着とブラウスを購入し、試着室で着替えさせてもらった。鞄に忍ばせていたエアコン対策用のストールを羽織り、出社する。誰ひとり佳織の朝帰りに気づく者はなく、佳織は胸をなで下ろした。