幼なじみの優しい彼 2
「ヒカリ、今日は皿割らずにすんだみたいだな、注文も間違えなくなったし、店長喜んでたぞ」
「う、うん。いつも太一くんには迷惑かけてごめんね」
「いいって。いいって。ヒカリ、この二週間ほんとに頑張ったよな」
夜9時頃、私と太一くんはファミレスのバイトを終えて、家路についていた。
バイトが終わると毎日彼が自転車で家まで送ってくれていた。
実はこのバイトも太一くんがもともと働いていたレストランに、彼の紹介で、短期間だけということで働いていたんだ。
それもあと、2日で終わり、バイト代も目標金額に達する。
私が海にここ数日間、内緒にしていた放課後の用事というのはバイトのことだった。
「なあ、ヒカリ、もうそろそろ限界なんじゃね?海に本当のこと言ったら?今朝はほんとにビビって、うっかり白状しそうになったぜ」