初恋をもう一度。【完】
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初めて連絡をもらったあの日以来、メッセージのやり取りは少しずつ頻度が増えていった。
そして2週間も経つ頃には、毎日するのがすっかり当たり前になった。
最初は勿論、互いの近況報告をし合ったけれど、今は他愛ない話ばかりしている。
今お昼ごはんとか、これからバイトとか、大学や友達の話とか。
話すのは現在のことばかりで、あの当時の、中学2年の頃の思い出を、2人で話して懐かしんだりはしない。
わたし達はあの時確かに同じクラスだったけれど、教室ではほとんど話さなかったから、実は共有した思い出はとても少ない。
かと言って、あの音楽室のピアノの前で一緒に過ごした時間について話すのは、なんとなく恥ずかしかったのだ。
きっと鈴木くんもそうなんだと思う。