初恋をもう一度。【完】
『奈々ちゃんおはよ』
いつも朝の9時前くらいに、鈴木くんからメッセージが届く。
たまにわたしから送ることもあるけれど、だいたい鈴木くんが先に送ってくれる。
「おはよー」
『今日は学校?』
「うん。3限からだけど。鈴木くんは?」
『俺、実はもう授業中。ちょー眠い』
鈴木くんも、わたしと同じく大学生だ。
「わたし授業中いっつも寝ちゃう」
『俺も気を抜くとだいたい落ちてるよ笑』
今日もいつも通り、他愛ないやり取りをする。
なんでもない会話、でも楽しくて仕方ない。
「あ、わたしそろそろシャワー浴びるね」
『了解。またあとでね』
「うん、寝落ちしないように頑張ってね」
今のわたし達のやり取りは、まるで気のおけない友達のようで、ともすれば恋人のようでもある。
わたし達の距離は、6年前よりもずっと近い。
もしあの頃、今くらい近い距離でいられたら、あの言葉の続きを聞けたのだろうか。
◆◆◆◆◆
いつも朝の9時前くらいに、鈴木くんからメッセージが届く。
たまにわたしから送ることもあるけれど、だいたい鈴木くんが先に送ってくれる。
「おはよー」
『今日は学校?』
「うん。3限からだけど。鈴木くんは?」
『俺、実はもう授業中。ちょー眠い』
鈴木くんも、わたしと同じく大学生だ。
「わたし授業中いっつも寝ちゃう」
『俺も気を抜くとだいたい落ちてるよ笑』
今日もいつも通り、他愛ないやり取りをする。
なんでもない会話、でも楽しくて仕方ない。
「あ、わたしそろそろシャワー浴びるね」
『了解。またあとでね』
「うん、寝落ちしないように頑張ってね」
今のわたし達のやり取りは、まるで気のおけない友達のようで、ともすれば恋人のようでもある。
わたし達の距離は、6年前よりもずっと近い。
もしあの頃、今くらい近い距離でいられたら、あの言葉の続きを聞けたのだろうか。
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