初恋をもう一度。【完】
……これ、なんて返そう。
冗談なのか本気なのかわからなくて戸惑う。
だってわたしは、今すぐにでも飛んで行きたいくらいなのだから。
毎日のメッセージのやり取りは、わたしたちの距離を急速に縮めた。
距離が縮まれば縮まるほど、鈴木くんに会いたいという気持ちは強くなった。
鈴木くんの顔が見たい、声が聞きたい。
「じゃあ、今から行こうか?」
少しだけ早くなった鼓動を深呼吸して整えながら、送信ボタンを押した。
『まじで? すげー嬉しい!』
『来て来てー』
『あ、でも風邪うつるからやっぱダメ』
立て続けに入ってきたメッセージに、わたしの顔はきっと、百面相のようにコロコロと変わっていたに違いない。
やっぱり冗談だったんだ。
会いたいのにな……。
「じゃあ、風邪治ったらだね。って、あれ? 治ったら看病いらないね (笑)」
会いたいと素直に言えなくて、冗談ぽくそう返した。
『確かに! でも、早く治すよ』
早く治して、そしたら……なに?
鈴木くんもはっきり言ってくれないから、もどかしくてしかたない。
わたし達の距離はあの頃より縮まったようで、やっぱりまだ離れたままだ。
わたしは、もっと近くに行きたいです。
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