初恋をもう一度。【完】

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今日は土曜日で、大学は休み。

わたしは昼過ぎから母の運転する車に乗って、祖母が入っている老人ホームに出かけた。

医療、介護、看取り付きの、住居型老人ホーム。

認知症でも入れるホームは、新栃木駅の周辺にしかなくて、家から歩くと少し遠いからいつも車に乗って行く。

祖母はもう、今年の夏頃から何度か危篤になっていて、年内持つかわからないらしい。

「会えるうちに会っておきなさい」と母が言うので、2週間に1回はこうして母にくっついて来るようにしているのだ。

でも正直、わたしはここに来るのは嫌いだ。

祖母は認知症が進んでいて、わたしのことなんてもうとっくにわからない。

前回辺りから、ついに娘である母のことも忘れてしまった。

祖母は自分のことをどうやらハタチくらいだと認識しているらしく、だから、わたし達はもう「おばあちゃん」とは呼べない。
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