駆け落ちする電車の中で
「…ゆする気?」

「ゆするなんて物騒な真似しねえよ」

大毅は私の身体を両手で抱き締め、耳元で囁く。

「これから一緒になるんだろ?そんな大事な女の秘密を漏らすなんてこと俺がすると思うか?」

大毅と向き合うと、彼が私の頬を伝う涙を拭う。

「これからは俺たち一心同体だろ?」

「大毅…」

彼は私の額にキスをして笑う。

「と、いうことは俺の借金も一緒に返していってくれるよな?」

「うん…当たり前じゃない」

「ありがとう。明日香、愛してるよ」

今度は唇にキスをして、大毅と並んで元いた席に向かって歩きはじめる。
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