駆け落ちする電車の中で
「帰るってなんだよ!お前が駆け落ちしようとか言って俺を連れてきたんだろ!?」

「借金があることがわかって一気に冷めたわ!百年の恋も冷めるって、まさにこの事ね!」

「お前…自分のことを棚にあげてよくそんなことが言えるな!?」

「……どういうこと?」

「お前、会社の金を横領してるらしいな」

大毅の言葉に心臓が大きく跳ねあがる。
なんで…大毅がそのことを知ってるの?

「何のこと」

大毅から目を逸らし、背を向ける。

「とぼけんなよ。真凛から聞いたんだからな」

「…っ」

大毅、私が横領していることを知ってて黙ってたのね。

「あなたのためだったの!仕方なかったのよ。大毅に貸すお金がなくて、どうしようと思ってたときに思わず手が伸びて。それから止められなくなった」

それだけ大毅が欲しかったのよ。

涙が溢れて頬を伝う。

「明日香は大胆だね」
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