白雨の騎士
沢山の人達からお祝いの言葉とプレゼントを貰うローズ。
誕生日会が始まって一時間経ってもまだ招待客がぞくぞくと部屋に集まった。
シドは夫人達から一斉に話しかけられ少し頭がクラクラしてきた。
誕生日会か…
シドは自分の誕生日を知らなかった。
物心ついた頃には孤児院の先生が、シドが孤児院に来た日を誕生日として祝ってくれた。
アーデル家で暮らし始めてからは毎年ハンスがケーキを作ってくれて、旦那様や奥様も一緒にお祝いをしてくれたものだ。
***
「…ローズ様、私はそろそろ、、」
すぐに帰るつもりだったが、ずいぶん長居をしてしまった。
ローズは少し膨れっ面をしながらも、腕は離してくれた。
「分かったわよ。今日は来てくれてありがとう。」
「いえ、こちらこそありがとうございました。」