偽物の恋をきみにあげる【完】
夜11時になったのに、コタローくんからDMが届かない。

また寝落ちしてしまったのかもしれない。

そう思って執筆していたら、30分くらい経った頃、ようやく彼から連絡が来た。

『また寝落ち! ほんとにすいませんっTT』

今日はどうやら目が覚めたようだ。

「大丈夫だよ。コタローくんこそ大丈夫?」

『最近ちょっと疲れが溜まってて( ;´・ω・`) もうおじいちゃんなので(笑) 』

まるで大雅みたいなことを言う。

「おじいちゃんw コタローくん20代だよね?」

『ええ。でも中身はもうお年寄りですよ(笑)』

「なにそれw あ、それより無理しなくていいからね。疲れてたら寝ちゃって平気だよ?」

『ありがとうございます^^ でも少しだけお話しましょうね』

しばらく他愛ない会話をしていたが、コタローくんの体を気遣って早めに切り上げることにした。

『じゃあおやすみなさい』

「うん、おやすみなさい。ゆっくり寝てね」

ここ最近、私の脳内で変な現象が起きている。

コタローくんのメッセージが、喜多野課長の声になって再生されるのだ。

当然、あの綺麗な顔も浮かんでしまう。

『つーちゃん、好きだよ』

まるで課長に「好きだ」と言われているみたい。
< 102 / 216 >

この作品をシェア

pagetop