偽物の恋をきみにあげる【完】
夕飯は大雅の強い要望でカレーライスになった。
何が食べたいか尋ねると、いつも「何でもいい」か「カレー」の二択。
とんだカレー大好きっ子だ。
私が料理をしていると、珍しく大雅が様子を覗きに来た。
「ね、コーヒーって何に使うの?」
「カレーに入れるよ」
「ええっ! ね、この板チョコは?」
「カレーに入れるけど?」
「わー、俺何食わされんの!?」
「カレーじゃん?」
完成したカレーを、大雅は「チョ、チョコ味なの?」と恐る恐る口にしたくせに、結局ペロリと平らげて、「宇宙一うまい!」と大袈裟に褒めた。
そんなに喜んでくれるなら、作りがいがあっていい。
おかしかった顔色も、カレーの香辛料のせいか赤みがさしてきて、今は随分と元気そうだ。
体調が悪そうに見えたのは、ただの気のせいかもしれない。
食後、ベッドに転がってテレビを付けたら、何かのドラマが流れていた。
「これ、何のドラマ?」
「知らない、私あんまりテレビ観ないからなあ。……ふーん、タイトル『destiny』だって」
「運命? 俺、その言葉好きじゃない」
大雅は急に、真顔でそう言った。
何が食べたいか尋ねると、いつも「何でもいい」か「カレー」の二択。
とんだカレー大好きっ子だ。
私が料理をしていると、珍しく大雅が様子を覗きに来た。
「ね、コーヒーって何に使うの?」
「カレーに入れるよ」
「ええっ! ね、この板チョコは?」
「カレーに入れるけど?」
「わー、俺何食わされんの!?」
「カレーじゃん?」
完成したカレーを、大雅は「チョ、チョコ味なの?」と恐る恐る口にしたくせに、結局ペロリと平らげて、「宇宙一うまい!」と大袈裟に褒めた。
そんなに喜んでくれるなら、作りがいがあっていい。
おかしかった顔色も、カレーの香辛料のせいか赤みがさしてきて、今は随分と元気そうだ。
体調が悪そうに見えたのは、ただの気のせいかもしれない。
食後、ベッドに転がってテレビを付けたら、何かのドラマが流れていた。
「これ、何のドラマ?」
「知らない、私あんまりテレビ観ないからなあ。……ふーん、タイトル『destiny』だって」
「運命? 俺、その言葉好きじゃない」
大雅は急に、真顔でそう言った。