偽物の恋をきみにあげる【完】
2時間くらい飲んで、喜多野課長と別れた。

何があるわけでもないけれど、いい男と飲むお酒はやはりとても美味しい。

とは言え、私は途中からずっとうわの空だった。

大雅と再会してから、もう5ヶ月くらい経ったことに気づいたからだ。

あと1ヶ月したら、恋人ゴッコは終わり?

終わったらどうなるの?

友達に戻る?

それとも……会えなくなってしまう?

そんなの耐えられるわけがない。

……そもそも、どうして半年だけなのだろう。

半年だけ、とコタローくんと同じことを言ったのも気になったが、私が大雅に会ったのは5ヶ月ほど前のこと。

コタローくんと付き合い始めたのは3ヶ月前。

2人の半年はズレているから、きっと関係ない。

ならどうして、2人共、半年だけ?

半年なんて中途半端な期間を、2人共口にするなんて……いや、でも大雅とコタローくんは全く関係がない、私と付き合っていること以外に、共通点なんて何も……。

ごちゃごちゃと考えながら家に帰った。

随分遅くなった、もう夜の11時だ。

そういえば、コタローくんからのプレゼントはいつ届くのだろう。

そう思った途端に、スマホが震えた。
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