偽物の恋をきみにあげる【完】
「じゃあ、ゲームをしようか」
ぼくはふと思いついて、そう提案した。
『ゲーム?』
「ぼくはきみに会いに行く。だからきみは、ぼくを見つけて」
『見つける? 顔も声も何もわからないのに?』
「期限は10日間」
『そんなの、むりに決まってる』
「見つけたらハッピーエンドだよ」
『もし見つけられなかったら?』
「大丈夫。きみはぼくをぜったいに見つけてくれる。しんじてるよ、じゃあね」
ぼくは一方的に終わらせて、パソコンを閉じた。
今頃きみは音信不通になったパソコンの前で、口をとがらせているかもしれない。
そう思うと愛おしくて、今すぐにきみを抱きしめたくなった。