偽物の恋をきみにあげる【完】
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土日の休日は、特に外出もせず、ひたすらムーンリバーに入り浸って過ごした。
最近平日に執筆する時間があまりないから、休みの日にまとめて書くしかないのだ。
執筆の合間に、クリエイターのサユユこと市井紗優美ちゃんとDMのやり取りをした。
彼女は描写がとにかく上手くて、作品の最初の1、2行を読んだだけで、異国だろうが海の上だろうが、その場所に体ごと連れ去られるのだ。
そして、ボキャブラリーが豊富で、美しい日本語を巧みに使い分ける。
見習いたいと常々思ってはいるが、基盤が違うのか、私が真似るとなんとも陳腐な文章になるので、憧れだけに留めることにした。
そんなサユユとは、小説の話よりもプライベートな話をすることが多い。
お互いの仕事の話だとか、家族構成だとか、そんなことも話すし、勿論恋愛の話もする。
サユユには、大雅とのことも話していた。
彼女はなんだかお姉さんみたいで、つい何でも話してしまうのだ。
『一度大雅くんにちゃんと聞いてみたら?』
「聞くって……記憶がないあの日のこと?」
『そうそう。だってきっと、泥酔してたのは大雅くんだってわかってるでしょ?』
「まあそうなんだけど……」
土日の休日は、特に外出もせず、ひたすらムーンリバーに入り浸って過ごした。
最近平日に執筆する時間があまりないから、休みの日にまとめて書くしかないのだ。
執筆の合間に、クリエイターのサユユこと市井紗優美ちゃんとDMのやり取りをした。
彼女は描写がとにかく上手くて、作品の最初の1、2行を読んだだけで、異国だろうが海の上だろうが、その場所に体ごと連れ去られるのだ。
そして、ボキャブラリーが豊富で、美しい日本語を巧みに使い分ける。
見習いたいと常々思ってはいるが、基盤が違うのか、私が真似るとなんとも陳腐な文章になるので、憧れだけに留めることにした。
そんなサユユとは、小説の話よりもプライベートな話をすることが多い。
お互いの仕事の話だとか、家族構成だとか、そんなことも話すし、勿論恋愛の話もする。
サユユには、大雅とのことも話していた。
彼女はなんだかお姉さんみたいで、つい何でも話してしまうのだ。
『一度大雅くんにちゃんと聞いてみたら?』
「聞くって……記憶がないあの日のこと?」
『そうそう。だってきっと、泥酔してたのは大雅くんだってわかってるでしょ?』
「まあそうなんだけど……」