偽物の恋をきみにあげる【完】
『もう全部、ズバッと聞いちゃった方がスッキリするんじゃない?』

「うん……でも、知るのなんか怖い」

『怖い? それは、はっきりセフレって言われるのが怖いってこと?』

「……そうかもしんない」

『月ちゃんは何だかんだで、やっぱりすごく好きなんだね、大雅くんのこと^^』

サユユはそう言うが、私は正直よくわからない。

確かに昔は大雅のことが大好きだったし、忘れたことはなかった。

ずっと会いたかった。

ある日突然再会して、恋が始まったりしないかしら……そんなドラマチックを、大人になってからも幾度となく妄想したくらいに。

でも今は、彼を好きかなんて考えないようにしているのだ。

だって、カラダの関係しかないから。

好きだと言ってくれないから、私もこれを恋愛だと思わない。

好きになったら傷つくもの。

「わかんない、多分好きじゃない。でも……大雅には私を好きでいてほしい」

『それは、好きって言ってるのと同じだと思うけどなあ(笑) 』

わからない。

でも本当は、カラダだけじゃなく心も欲しい。
< 41 / 216 >

この作品をシェア

pagetop