偽物の恋をきみにあげる【完】
いつもの流れだと、夕飯が終われば、少しのんびりして、セックスしてばいばい。

てっきり今日もそうだと思っていたのに、大雅は何故か手を出してこない。

ベッドの上で、私を後ろから抱っこしたまま、テレビを観て笑っている。

「ね、今日は……しないの?」

あまりの違和感に遠慮がちに尋ねると、

「しないよ。だって、セックスばっかしてたら、ただのセフレとか言われちゃうしー」

子供みたいに口を尖らせてイヤミを言う。

『絶対に本気にならない恋』と『セフレ』は、どう違うのだろう。

「それに、明日いっぱい抱くからいい」

「明日?」

「え、明日約束したじゃん。ホテル泊まろって。忘れてたの? 予約したのに」

「いや、ちゃんと覚えてたってば」

もう無効になったと思っていたが。

「てか瑠奈、今エッチしたいの?」

「え、いや……」

「してもいいけどさー。俺もうじじいだから、そんな連日頑張れないんだよねー」

「でもおじいちゃん、さっきからめっちゃ当たってるんだけど」

お尻の辺りで主張する固いものに触れると、

「ちょ、おま! やめろって! 死ぬほど入れたいの我慢してんだから」

大雅に本気で怒られた。


あーあ、結局元のサヤだ。

情けない。
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