偽物の恋をきみにあげる【完】
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土日休みを挟んで、週明けの7日。

4日から仕事始めなのに、すぐ土日というのはいかがなものか。

けれど、私のいる企画部がたまたま土日休みなだけであって、うちの会社の固定休というわけではないから仕方ない。

出勤した私は、早速有給休暇の申請をした。

予想通り、あっさり受理された。

大雅が「月末辺りならいつでもいいよ」と言っていたので、1月の31日と2月1日の2日間。

旅行が何泊なのかも決めていなかったから、土日にかかる木金で取得した。

それにしても、大雅と旅行か。

クリスマスといい、旅行といい、最近、大雅が私のことをまるで本物の彼女のように扱うから、戸惑ってしまう。

でも、嬉しい。

偽物の関係だとわかっていても、嬉しいものは嬉しい。

「有休取れたよー。1/31と2/1ね」

帰りの電車で、大雅に報告メッセージを送った。

『りょ。んじゃ宿とかいろいろ予約しとく~』

「うん、任せた!楽しみ^^ 」

上機嫌で返信して、スマホをバッグにしまおうとしたら、またメッセージが届いた。

『あ、そいえばさ』

「なに?」

『俺しばらく忙しいから、あんま会えないかも。週1くらいは行けるようにするね。ごめんね』

そんなこと、わざわざ謝らなくてもいいのに。

そんなの、本物の恋人みたい。
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