偽物の恋をきみにあげる【完】
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大雅が来ると言っていた月曜の休日、私は朝からとてつもなく憂鬱な気分にさせられた。

明け方くらいに届いていた、読者さんからのコメントのせいだ。

拙い作品を公開している以上、低評価や辛口コメントは覚悟しているけれど……。

『10年前の初恋の人に偶然道で再会するなんて、リアリティなさ過ぎてムリww』

言いたいことはわかる。

そう感じてしまったなら仕方ない。

でも、リアリティがないと言われても困る。

だって、私は大雅に再会したのだ。

私のリアルが、この方よりちょっぴりドラマチックなだけだ。

あと、言い方。

最後の「ムリww」は完全に馬鹿にしている。

ネット社会のこういう所が苦手だ。

個人を特定されることがないから、言葉を選ばすになんでもかんでも発信する。

小説は言葉を紡ぐ作業だ。

それを読んでくださる読者さんにも、言葉には敏感であってほしいと思うのは欲張り過ぎだろうか。

まあ何にせよ、否定的なコメントをもらえば、少なからず気持ちは落ち込む。

プロの作家ですら、誰からも賞賛される作品なんて書けないのだから、気にしてはいけないのはわかっているのだが。

もう2年以上もネット小説を書いているのに、相変わらずお豆腐メンタルだ。

私はネット社会に向いていない。

あれ、でもネット彼氏がいる。

おかしな話だ。
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