あの日勇気がなかった私たちは~卒業の日~
気がつくと私は自分が一年間使った教室に着いていた。
誰かが一ノ瀬くんに告白しているだろうとは想像がついていたし、覚悟していた。
そのうえで、その子の話が終わったあと自分が一ノ瀬くんに想いを告げようと思っていた。
九重さんがもう一度告白するってことは朝に聞いていた。
そして私は思いさえ、自分の気持ちだけ伝えられればいいと決めたはずなのに。
(一ノ瀬くんは九重さんのことを杏奈って、名前で呼んでいた。前私に別れたことを教えてくれたときは名字呼びだったのに・・・)
一ノ瀬くんの口から杏奈と九重さんの名前を聞いた途端、耐えられなくなった。
やっぱり九重さんの予想は当たっていたんだ。受験だから九重さんとの別れを一ノ瀬くんは選んだんだ。
受験というしがらみがなくなった今、あの二人を隔てるものなんてないんだ・・・
あの二人はとってもお似合いだから。
(なんで、二人が付き合うからって遠慮しなくていいじゃない。だって私は想いを伝えたいだけなんだから。九重さんから横取りしたいわけじゃない。なのに何で・・・)
ああ、違うんだ。莉子や愛に想いさえ伝えられたらそれでいいっていったけれど、無意識に自分を抑えるためにいったんだ。私は、一ノ瀬くんに想いを伝えたいだけじゃなかったんだ。私は、
「付き合いたいと願ってしまっていたんだ・・・」
なんて欲張りなんだろう。最初は話せるだけでよかった、放課後に二人だけで過ごせる時間があるだけで幸せだった。
好きだってことにさえ気づかなかった。
誰かが一ノ瀬くんに告白しているだろうとは想像がついていたし、覚悟していた。
そのうえで、その子の話が終わったあと自分が一ノ瀬くんに想いを告げようと思っていた。
九重さんがもう一度告白するってことは朝に聞いていた。
そして私は思いさえ、自分の気持ちだけ伝えられればいいと決めたはずなのに。
(一ノ瀬くんは九重さんのことを杏奈って、名前で呼んでいた。前私に別れたことを教えてくれたときは名字呼びだったのに・・・)
一ノ瀬くんの口から杏奈と九重さんの名前を聞いた途端、耐えられなくなった。
やっぱり九重さんの予想は当たっていたんだ。受験だから九重さんとの別れを一ノ瀬くんは選んだんだ。
受験というしがらみがなくなった今、あの二人を隔てるものなんてないんだ・・・
あの二人はとってもお似合いだから。
(なんで、二人が付き合うからって遠慮しなくていいじゃない。だって私は想いを伝えたいだけなんだから。九重さんから横取りしたいわけじゃない。なのに何で・・・)
ああ、違うんだ。莉子や愛に想いさえ伝えられたらそれでいいっていったけれど、無意識に自分を抑えるためにいったんだ。私は、一ノ瀬くんに想いを伝えたいだけじゃなかったんだ。私は、
「付き合いたいと願ってしまっていたんだ・・・」
なんて欲張りなんだろう。最初は話せるだけでよかった、放課後に二人だけで過ごせる時間があるだけで幸せだった。
好きだってことにさえ気づかなかった。